旅行記

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第七章 深圳での失敗
香港から再び深圳に戻った日、私はこの旅最大の失敗を犯した。 お金がない その日は日曜日であった。 香港の場合、街のあちこちに両替屋があり、両替はそこでする。 日曜日も多少レートが悪くなるものの店は開い...
第六章 香港で出会った変人
変人との出会い 「今日はすごく変なヤツに出会った。まだ23歳なのに、世界中のあちこちを旅してきたような男で、経験が豊富である。それに、膨大な量の本を読んだと思われ、知識も豊富だ。それだけでは別にオドロ...
第五章 広州の女神
飲茶屋 夜が明けるのがこれほど嬉しいと感じたことが今まであっただろうか。 太陽よ、今日も昇ってくれてありがとう。 私は本気で太陽に感謝した。 朝6時、ようやく憎き広州青年旅舎を後にすることができたのだ...
第四章 間違った場所で発揮された大和魂
広州青年旅舎 広州青年旅舎はカタカナで書くと、いわゆるユースホステルである。 世界中からやってくるビンボーな若者のために寝床を提供するはずのところである。 ここならば何とかなるだろうと思い私は広州青年...
第三章 中国最悪の治安、広州駅前
出会いと別れ 翌朝5時半、まずはTくんが宿を発った。 私とAくんは寝ぼけながら 「グッドラック」 と、真っ暗な部屋を出る彼の背中につぶやいた。 そして昼過ぎには私が上海駅に向けて宿を出た。 こうやって...
第二章 上海が世界一の都会になるか?
上陸 上海に降り立った時、中国のにおいがした。 それは数十秒もしたらもう感じることができなくなってしまう儚いものであったが、確かに中国のそれであった。 私を旅に取り憑かせてしまったこの国に再び(三たび...
第一章 上海に向かう船の中
バンコクでの再会 バンコクで、ある人から声をかけられた。 9月も半ば、薄暗いカフェでこの旅最後の手紙を書いていたときのことである。 「みやもとくーん、元気?久しぶりじゃん」 帽子を目深にかぶり、円いメ...